日本のアニメ産業は、2020年に2兆4千億円を超える大きな市場となっています。映画業界においても、2020年劇場版「鬼滅の刃」無限列車編は興行収入歴代1位を記録、2021年は興行収入TOP3をアニメ映画が占めるなど、近年アニメ映画の興行は非常に活気があり、興行市場を牽引しています。こうした現状を受け、アニメ市場の好況を支えるファン層はどのような人たちなのか、今のアニメのトレンドは何か等、下記の次の4つの切り口で調査・分析を行いました。
①直近1年のアニメ全体のユーザー層・傾向(トレンド)
(直近1年で「アニメ」と一緒に最も多く検索されたワードは?話題になった作品は?よく使う動画サービス1位は?)
②「アニメ」検索およびTwitter話題量のコロナ前後での変化
(コロナ禍以降、アニメ需要はどう変化したか?)
③ アニメ・漫画ファンのペルソナ分析
(アニメ、漫画を好む人たちはどんな嗜好を持っているのか?)
④ 2021年劇場公開ヒットアニメ映画分析
(シン・エヴァ、竜そば、呪術廻戦0…2021年の大ヒットアニメ映画はどのように話題化していったのか?)
参照:Dockpit、NetBase、日本動画協会「アニメ産業レポート」、映連「全国映画概況」
※ここでは分析の一部を抜粋してご紹介します。全体のレポート資料をご要望の方は、「info@gaie.jp」もしくは弊社担当までご連絡ください。
④ 2021年ヒットアニメ映画分析
2021年ヒットを記録したアニメ映画公開前後のTwitter投稿調査を行い、傾向を分析しました。
▼調査対象
◇2021年1-10月公開のアニメ映画、興行収入上位5作品
シン・エヴァンゲリオン劇場版:||
名探偵コナン 緋色の弾丸
竜とそばかすの姫
僕のヒーローアカデミア THE MOVIE ワールド ヒーローズ ミッション
機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ
◇他参考作品
ガールズ&パンツァー最終章 第3話
劇場版 呪術廻戦 0
▼作品別のTwitter投稿比較:全体(公開前12週~公開後12週 時系列比較)
下記のグラフは、先述7作品のTwitter投稿量を比較しています。どの作品も公開4週間前を目途に話題量が増え、公開1週間前から公開日にかけて最も話題量が増えるという共通のパターンがあることが分かりました。
作品別でみると、昨年末に公開し興行収入100億超えの『劇場版 呪術廻戦 0』はまだ公開後12週が経過していないので参考作品として取り上げていますが、公開から+5週たった現在もTwitter上で非常に話題量が多いことが分かります。また2021年興行収入ランキング3位に入った『竜とそばかすの姫』は今回調査対象中唯一シリーズがないオリジナル作品であり、作品既存のファンがなく、公開4週間前までは他作品ほどの話題量がありませんが、公開3週間前から話題量を伸ばし、公開後も話題量の落ちこみが比較的緩やかで、公開後も長い期間にわたりTwitter上で話題量が継続して出ていました。
さらに全体レポート興行収入とTwitterの話題量は相関性があるとみて調査を深堀していきます。
▼作品別の投稿ワードTOP15 比較※2021年1月~10月公開作
2021年ヒットした5作品がTwitter上でどのようなワードで投稿されていたのか、上位のキーワードを比較すると作品名の他、キャラクター名・監督名のキーワードがランクインしています。またいくつかの作品ではキャンペーンによるキーワードや絵文字もランキング入りしていることが分かります。『竜とそばかすの姫』は中でもプレゼントキャンペーンに関するキーワードが上位に入っており、キャンペーンにより多くの露出を獲得していたことが分かります。
さらに各作品の話題量においてキャンペーン関連の割合を調査し、作品別に横並びにしてグラフ化。各作品毎にキャンペーンがどの位影響しているかを調査しました。
この比較グラフから、『竜とそばかすの姫』はキャンペーン関連のツイート量が多く、全体投稿量の半分以上を占めます。積極的に自ら発信するコアファンがなくても、キャンペーンを通じてライト層にも投稿させ、Twitter上で意図的に話題を作り出し認知を広げていったことが窺えます。
一方で2021年興行収入1位を記録した『シン・エヴァンゲリオン劇場版』は殆どキャンペーンツイートが見られず、作品関連の情報やユーザーのツイートのみで非常に多くの話題量があり、注目度の高さ・ユーザーの熱量が分かります。
ここでは調査のほんの一部をご紹介していますが、「アニメ」ジャンル全体でのトレンドや「アニメ」ファンのペルソナについても詳細に分析しレポートしています。全体のレポート資料をご要望の方は、「info@gaie.jp」もしくは弊社担当までご連絡ください。
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